スタッフブログ
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休眠期のお庭の手入れについて
2022-04-07
こんにちは。
我が家のラナンキュラスラックスは今が見ごろ。
クリスマスローズはいよいよ休眠期に突入しそうな様子。
毎朝の出勤前に、庭で草むしりと花がら摘みをするのが日課となっている、平井です。
4月になり仙台も最高気温が10度を超える日が増えてきました。
青空を見るたびに、庭の花木がどのくらい大きくなるのか、つぼみはいつ咲くのかとワクワクが止まりません。
気温が温かくなるこれからの時期は多くの植物が休眠期を終え成長期に入りますが……植物の休眠期中にやっておいたほうがいいお庭の手入れについてお話をしたいと思います。
休眠期に行うお庭の手入れ……それは【剪定】です。
弊社でも一般住宅のお庭の手入れを受けておりますが、お仕事をいただく時期は一般的に夏と冬が多いです。
なぜなら、この時期が剪定タイミングの王道にあたるためです。
樹木の剪定は一般的には毎年行うのが基本ですが、夏には「軽剪定」、冬には「強剪定」を行います。
夏に行う軽剪定は、主に繁茂しすぎていたり、伸びすぎてしまっていたりする枝を整える程度の作業となります。
一方、冬の強剪定は樹形全体を整えるために剪定を行います。
休眠期に枝を切っておくことで、生長期に入ったときに樹木が元の状態へ戻ろうとするため枝の伸びが良くなるからです。
また、休眠中の選定なら樹木への負担も軽減することができ、生育への影響も軽減できます。
これらは一般的な樹木のお話なのですが、冬の時期を外して3~4月の春先に強剪定を行う樹木があります。
皆様も一度は目にしたことがあるはず。
もしかしたらあなたの家のお庭や鉢にも植えられているかもしれません。
ちなみに平井家には青緑色の葉が美しい、ロケット型のスカイロケットという品種を2本植えています。
ガーデニングに詳しい方なら、スカイロケットの名前でピンときたんじゃないでしょうか?
はい、その植物とは、【コニファー】です。
コニファーとはおもに欧米に自生する針葉樹の総称のことです。
スギやヒノキなど国内で流通しているコニファーの品種は多種多様です。
樹形や葉色のバラエティに富み、国内に流通しているだけで約200以上の種類があるといわれています。
ヒノキ科のゴールドクレストやマツ科のブルーアイスなどが有名です。
コニファーは寒さや乾燥に強く、常緑で葉色も豊富なため、近年ガーデニング利用される機会が増えてきました。
一方、高温多湿の日本の夏の気候には根本的に合いません。
コニファーを買った・植えたはいいけれど、内側が茶色く枯れてしまったという経験はございませんか?
それはきっと蒸れによる枯れが原因です!
コニファーは適切に管理しないと、葉の内側が蒸れて枯れてしまうことがあります。
非常に蒸れに弱い植物なので梅雨時前に剪定をしっかりと行い、風通しの良い環境を作ることが重要となります。
茶色になった葉は元には戻りませんので必ず、適度な剪定を行い風通しをよくしておきましょう。
コニファーには数多くの品種がありますが、剪定の基本はどれも同じです。
一般的な庭木は基本剪定を冬に行いますが、コニファーは暖かくなってから新芽が出る前の3~4月が最適といわれております。
この時期はまだ、コニファーの休眠期なので剪定しても生長にそれほど支障を与えません。
樹形を整える「刈り込み」や「切り戻し」風通しを良くするための「空き込み」を行います。
トピアリー仕立てにしたい方は、必ずこの時期に剪定しましょう。
葉や枝を除去しても生長に与える影響が少ないため、大胆な刈り込みも可能ですし、枝を深く刈り込むことで、生長期には元に戻ろうとする力を引き出すことができます。
また、休眠期であれば、枝の切り口が乾燥しやすくなっており、病原菌などが入る可能性が低くなります。
剪定の際に気を付けなければならないことは、必ず緑の葉を残す形で剪定する事。
葉の無い位置まで刈り込んでしまうと、その枝から葉は出ず枯れてしまいます。
また、枯れた葉を落とす「揉み落とし」も必ず行いましょう。
コニファーは細かい枯葉が内側に残り、込み合っていることが多いので、軍手などの手袋をはめた手で枝をごしごしと揉み、枯れ葉や古葉を落とします。
これを行うことで光や風が入りやすくなるため、内部にも新芽が出やすくなり、病害虫の防除にもなります。
しかし、冬に剪定できなかったからと、気温が上がる夏場の時期に作業することだけは厳禁です。
コニファーは耐暑性が弱いため、切り口から傷んでしまうことがあるからです。
軽剪定を行うなら、夏を過ぎて涼しくなってきた9~10月頃にしてください。
この時期は休眠期への準備期間となり、樹木が生長を少しずつ止めていく時期となります。
伸びすぎた枝や枯れ葉などをこまめに取り除く程度の剪定作業にとどめます。
なお、ご自分で剪定するのは不安という方は、プロ(造園業者 )に剪定作業を依頼しましょう。
庭植えしたコニファー類は大きくなっているものもあるでしょうから、ご自分でできない範囲の剪定はプロに任せたほうが安心・安全です。
コニファーは綺麗に仕上げてこその木といえます。
ほんの少し手入れをするだけで、仕上がりが見違えるように良くなります。
是非皆様もご検討ください。
